【借金の記録 十六日目】妻がいなくなった日
こんにちは。かばです。
最近つまらない雑記ばかりでしたね。
本日は借金の記録の続きです。
↓前回の記録はこちら
妻は私が気づかない内に、家を出ていた。
物音一つに気付かなかった自分に嫌気がさした。
こんな状況でよくのうのうと眠りにつける神経が既におかしくなっている状況なのかもしれない。
その日、会社を休んだ。
会社内で普通にしていてられるメンタルではなかった。
「おいおい、飲みすぎたんか~?いきなり休むとは体調管理できてない証拠やぞ。」
優しくも、厳しい口調の課長。しかしながらこの時の課長との会話で、なにかホッとした自分がいた。
いつもは仕事に厳しい課長。会社を辞めろとも言われたことがあるが、後のフォローを忘れない、熱い課長である。
その時の会話は電話口でなにかを察してくださったのか、穏やかな言葉だった。
いつもは普通の言葉と感じるものだが、この言葉だけが印象的に今でも耳に残っている。
その日は、ずっとベッドに横たわっていた。
なぜこんなことをしてしまったのか。
なぜこのようなことになってしまったのか。
なぜ正常な判断ができなかったのか。
なぜ、なぜ、なぜ。
考えても後戻りできないのに、なぜが止まらない。
いつもは帰ってくる時間にも関わらず、妻は帰ってこない。
LINEをいれるも、既読にならない。
胸がざわつく。
必死に貯めたお金を、信頼していた、ましてや生涯をともにすると誓い合ったパートナーに、あまりに耐えがたい仕打ちを受けたのだ。
自殺を考えてもおかしくはない。
LINEを入れ続ける。
返事はない。
妻は、帰ってこなかった。
いてもたってもいられなくなった私は、妻の実家に車を走らせた。
妻のご両親は、ちょうど仕事から帰ってきたタイミングだったようだ。
事情を聞かれる。
「妻と喧嘩してしまって、帰ってこないんです。心配になってご自宅にいないか確認しに伺いました。」
この場でも嘘をつく。正直に理由が言えない。
どうしようもない人間だ。
実家にもきていないし、特に連絡もないそうだった。
妻のお母さんに妻にLINEを送っていただいたが、返事はなかった。
「ごめんね、なかなか難しい子でしょ。」
そんなことありません。全て私の責任でこのような事態を招いてしまったのです。
「そんなことありません。」
その言葉だけを残し、家に戻った。
当然、妻はいない。
いつまで帰ってこないのだろうか。なにか事故にでもあったのだろうか。不安は途切れなく襲い掛かってくる。
その日は、よく眠れなかった。
翌日も、帰ってこなかった。
唯一の救いは、既読にはなったことだ。
生きている。よかった。
その気持ちしかなかった。
その翌日、帰宅するとベッドに妻の姿があった。
↓ 皆様の「ポチっとする5秒」を私に下さい。いつもブログをお読みいただきありがとうございます。