【借金の記録 二十日目】再始動の予感
こんにちは。かばです。
昨日に引き続き、記録を残していきます。
↓前回の記録はこちら
転職先は、業界では名の知れた会社であった。
福利厚生も整い、給与もいい。
一つ違ったのは、助け合いの気持ちが希薄ということ。
そして、できない人に対しては徹底的に改善させる風潮であった。
入社仕立ての頃は、教育担当の人に毎日業務効率のことで説教を受け、時には人格否定する言葉を投げかけてくる。
教育担当者は、現場の中でも権力者であり、将来を約束されているような人であった。
気に入った人には甘く、できない人やそりの合わない人に対しては徹底的にプレッシャーをかけ、業務に専念させる。
幸いにも、仕事自体は単調なものであり、かつ前職にて様々な改善活動を行ってきていたこと、それに伴って資料の作成や進め方、周りと協働するためのプロセスを学んでいたことからプレッシャーをかけられることは少なくなり、徐々に自分のペースで進めることができるようになった。
しかしながら、前職と全く異なる点。それは就業時間までになにがなんでも業務を終わらせるということ。
昨今、働き方改革に伴い、残業時間の削減は多くの企業が取り組むべき問題とされてきた。
この会社の方針は、まさに苛烈であった。
終業までに仕事を終わらせられない人は無能。
そして、残業時間の多さは、賞与査定に響く。
脅しともとれる仕組みによって、残業時間の削減を図っていた。
確かに前職は無駄な作業時間ばかりであった。
“生活残業”と言われることを行っても、お咎めはない。そんな緩い会社だった。
それが一変して、時間に追われる毎日。作業時間を細かく定められ、時間内に終わらせるためには昼食を抜いてでも作業を続けないといけないこともあった。
この生活が、私には堪えた。
帰宅するとソファーに横たわり、あっという間に次の日がやってきて、時間との闘い。
徐々に前職を退職した後悔が襲ってくる。
また転職してすぐに結婚式の日程を決め、タイトなスケジュールの中動画を作成したり、式の構成を考えたりしていると、休日はあってないようなものだった。
それでも、妻には前職を退職してもらってまでついてきてもらっているし、簡単に辞められない。
だが、体が悲鳴をあげている。
そんな中で行われた結婚式。
仲のいい友達にたくさんの祝福をしていただき、準備の苦労を忘れるほどの「やってよかった」という気持ちが溢れ出した。
結婚式に消極的だった妻も、楽しんでくれた。
この家庭は守らなければならない。
しかも一度めちゃくちゃに壊してしまったものを、もう一度壊すなんてことはできない。
しかし、私はそんな状況で、転職サイトを日課のように眺め、面接を受けた。
現場の仕事ではなく、総合職の仕事。
結果はすんなりと合格であった。
私は会社に辞めたいと申し出た。
部署の職長は、必死に止めてくれたものの、私の意志は固かった。
そのことを妻に告げる。
「次の転職先の給与は?」
「今度条件説明があるからそこで詳しく聞くけど、今よりは少し少なくなるかな」
そう説明して、条件説明会に向かう。
そこで説明された条件は、思っていたものと全く違う条件であった。
役職がつくまでは想定していた金額に遥かに及ばない。
体中から汗が噴き出る。
妻になんて説明をしよう。これじゃ今の生活ができない
家に帰り、妻に説明する。
激高された。当然だ。全く説明と違っていたのだから。
しかも勤務先も現職より遠くなってしまう。
考え抜いた末、仕事を続けさせてほしいと職長に懇願した。
「まぁ多分無理やと思うけど、やってみるわ。」
職長がなんとかしてくれることを祈るしかなかった。
結果として、仕事を続けることができた。
しかしながら、仕事を続けることができたことが、自分の首を絞めることになるなんて、この時なにも考えていなかった。
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