【借金の記録 九日目】借金に手を出すまで
2018年1月13日。
私は、初めての大勝負を試み、そして負けた。
こんにちは。かばです。
時間軸は、2016年までさかのぼります。
(先日2018年までと言いましたが、借金ができるきっかけになったのはこの年です。すみません)
私は、新しい職場での生活を始めた。
今回で、新卒で入社した会社を含めると、4社目になる。
職種も、以前と大きく異なり、現場職。
世間で言われる、いわゆる"ブルーワーカー"である。
しかし、会社はだれもが知る大手企業。よくCMも流している、有名な企業だ。
私がよく見ているブロガーさんの記事の中に書かれている言葉が、
「ギャンブルをしている私は、見栄を張る。いい恰好をしたがる。」
「できる自分を演じる。」
まさに当時の私はこの方程式にがっちりとあてはまっていたように思える。
大手企業に勤めているのだから、将来は安泰だ。
周りにも自慢できる。
見栄を張りたがる。
この性格は、どうにもならない。
まぁ、4社も経験している人間ができるはずはないんですけどね。笑
その職場で、大いに羽根を伸ばした。
ギャンブルが好きな先輩がいて、幸いにも中途入社ながら同期もおり、非常に仲がよかったのだ。
飲みに行き、旅行にも行った。恵まれていたと思う。
仕事内容は、最初は非常にきついものであった。
大きな窯に、ひたすら原料を投げ込んでいく。
これは、部活動か?
そう思いながらがむしゃらに仕事をしていた。
当然、最初は体全身が筋肉痛に悩まされ、家に帰ると泥のように眠る日々が続いた。
しかしながら、作業は極めて単純、且つプレッシャーがほとんどない職場なので、慣れると力の抜きどころがわかるようになった。
仲のいい同期と、先輩たちとひたすら談笑する日々。
下ネタ、ギャンブル、家庭のこと。なんでもありだった。
仕事の時間が、あっという間に過ぎていく。
楽しい。
たまに体が悲鳴を上げる時もあるが、それを上回る、充実感。
よく、転職する際に、給与がいいとか休みが多いなどで判断される方が多いと思われますが、人間関係が一番重要だと思っています。
つらい時も、人間関係がよければ、割と乗り越えられるものだと思っています。
休日は、給与の範囲内でパチンコにいったり、飲みに行ってバカ騒ぎしたり。
この時は本当に、楽しかった。
音を立て、崩れ始めたのは、長く付き合っていた彼女とのデート中。
2016年11月27日。東京11R ジャパンカップ当日。
この日は午後から大阪で買い物をして、休日を満喫していた。
カフェに入り休憩していると、その日の競馬でどうしても賭けたい馬がいることを伝えた。
「今日大きいレースがあって、そのレースだけ賭けたいねん。ちょっとウインズ行ってきていい?」
「すぐ帰ってきてよ。」
私は、小走りでウインズに駆け込んだ。
目的の馬の名前は、シュヴァルグラン。
https://keiba.hobby-life.net/2018arima-syubaruguran/より引用
プロ野球の横浜ベイスターズ(現DeNAベイスターズ)で「大魔神」の愛称で大活躍していた、佐々木主浩氏が所有する馬である。
前走のG2 アルゼンチン共和国杯で勝利を挙げ、勢いに乗る馬であり、勝ち方になにかを感じていた。
僅差での勝ちであり、メンバーもそれほど強いメンバーが揃ったわけでもないレースで勝利したことから、人気はあまりなかった。
しかし私は、必ず3着に来ると思い込んでいた。
レース開始5分前。人気は5~7番人気をうろうろしていたように思える。
複勝オッズも、美味しいオッズを示していた。
迷うことなく、5万円を複勝に全額投入した。
レースが始まり、シュヴァルグランの姿を追う。
普段は中団につける馬が、後方に構えている。
額から汗が流れる。やばい。届かないんじゃないか?
レースは最終コーナーを回って直線。
まだ後方。しかも、大外を回している。
終わった。どう考えても無理だろう。
しかし、そこからシュヴァルグランは驚異的な伸びを見せた。
ゴールまで100m。前を射程圏内に捉えた。
「いけ!!いけユーイチ!!差せ!!」
周りの目線など気にせず、叫んだ。
そして、シュヴァルグランは3着に入った。
「!!!!!!」
言葉にならない、興奮。
約18万の払い戻し。
彼女には、
「1万が18万になった!!」
となぜか虚偽の申告を行った。
賭け額が大きいため、引かれることを阻止したかったからだろう。
夕飯を外食で済まし、帰宅しても、残る余韻。
ああ、すごい金額買ってしまった。
これを続けたらどれだけ儲かるのだろうか?
破滅への思考が、止まらなくなった。
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